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乗用車用
アルミホイール
基礎知識
スチールホイール
基礎知識
装着・使用上の
注意

アルミホイールの処理・加工例

ホイールには様々なデザインがあり、商品によって加工方法が異なります。
加工方法によって輝きや奥行きといった個性を出しています。トピー実業では下図の加工例がございます。

ポリッシュ
(切削)

ポリッシュ(切削)
塗装したスポークの天面を切削し、アルミの地を見せる表面処理。

カラークリア
 

カラークリア
通常の透明のクリアではなく、黒・赤・青などの色が入ったクリア塗装。

ダイヤモンド
カット

ダイヤモンドカット
ダイヤモンドバイトで精密な平面を削り出し、アルミ本来の色調と光沢を表現する加工。

ミーリング
 

ミーリング
ポリッシュのような天面のみ加工ではなく、バイトを3Dに動かし、高精度で1本ずつ切削する加工。

アルミホイール各部名称

※記載している各部名称については、トピー実業製品に限ります。他社製品では名称が異なる場合がございますのでご了承下さい。

アルミホイール各部名称
  1. リム幅
  2. リム径
  3. フランジ
  4. ビードシート
  5. ハンプ
  6. ウエル
  7. バルブ孔
  8. インセット(ホイールリムの中心線とディスク取付面との距離)
  9. ハブ孔
  10. P.C.D.(ボルト孔ピッチ円の直径φ100、φ114.3、φ139.7等)取付ボルト孔
  11. ディスク取付面
  12. 取付面直径

※ホイール裏にメーカーマーク、リムサイズ、インセット、製品記号、生産国が表示してあります。

※限定使用の場合、限定荷重が表示してあります。

ボルトホール・P.C.D.

ボルトホール・P.C.D.
  • ホイールをハブに固定するボルトの数は車種によって4~6本(一部の車種除く)と異なり、ホイールもそれに応じた数のものを使用しなければなりません。
  • P.C.D.とは、ボルト孔の中心を結んで描かれる円の直径(mm)をさします。P.C.D.は車種によって異なるため、適合するものを選ぶ必要があります。
    ※P.C.D.(Pitch Circle Diameter)

※マルチP.C.D.
複数の車種に対応させるため、
同一ホイールに8ケ~12ケの孔を空け複数のP.C.D.に対応させています。

シングルピッチ
マルチピッチ

ホイールの構造とリバースリム

1ピース構造

リムからディスクまで一体構造で作られているホイール。部品の欠落や緩みがなく、材質的にも均一であるため品質も安定しやすい。

1ピース構造

リバースリム構造

リムを深く見せるために通常のリム(ノーマルリム)とは反対側にディスクがある構造。
タイヤの脱着をする際、ディスク面は反対側になりますので、ディスクを傷つけないよう注意する必要があります。

1ピース構造

CAUTIONシール

リバースリムの商品には、CAUTIONシールが付いています。

CAUTIONシール
1ピース構造

ホイールサイズの説明

ホイールサイズの説明

インセット・ゼロセット・アウトセット

  • インセット・ゼロセット・アウトセットとは、ホイールのリム中心線から、取付面までの距離を表します。
    リム中心よりも取付面が外側にあればインセット、内側にあればアウトセット、同じであればゼロセットになります。(図A参照)
  • インセットの値が大きくなるとタイヤ・ホイールは内側へ移動し、小さくなると外側に移動します。
    従って「A:インセット寸法」が大きくなると「B:フェンダークリアランス」が大きくなり、 「A:インセット寸法」が小さくなると「B:フェンダークリアランス」が小さくなります。 (図B参照)

ホイールの固定方法

座面形状

ホイールの取り付けナット座(ボルト座)には60°テーパー座、球面座、平面座などがあります。
座面形状や寸法が適切かどうか確認してください。


ナット止め (国産車用のホイールによく使われる方法です。)

  • ねじ山の掛かりが不足していると走行中にホイールが外れる可能性があります。
  • スタットボルトの寸法が長すぎると、袋ナットが締まらずホイールが外れる場合があります。
  • スタットボルトの寸法が長すぎると、袋ナットが締まらずホイールが外れる場合があります。

ボルト止め (輸入車に多く使われる方法です。)

  • ボルトの首下寸法が短いと、ボルトの掛かりが不足し走行中にホイールが外れる可能性があります。
  • ボルトの首下が長すぎるとブレーキ等の部品を傷つけたり、ホイールが外れる可能性があります。
  • ボルトの首下が長すぎるとブレーキ等の部品を傷つけたり、ホイールが外れる可能性があります。

スペーサー使用時の注意

やむを得ずスペーサーを使用する場合ナットが十分に掛かっているか充分注意してください。

ナットが締まりきっていないと、走行中に脱輪する恐れがあります。


トラック・バス用スチールホイール各部名称

※記載している各部名称については、トピー実業製品に限ります。他社製品では名称が異なる場合がございますのでご了承下さい。

ホイール呼び名・取付記号と規格の関係

ホイール呼び名・取付記号と規格の関係

ディスク部(ディスク表面)

新・ISO規格ホイールの刻印は、製品名、オフセット、ディスク板厚、P.C.D の順番に表示しております。尚、最後に刻印されております。VO(VALVE OUTSET)はバルブ取り付け方法を意味します。また、新・ISO規格チューブレスホイールには、LI値の負荷能力指数が刻印されておりませんが、全て新LI値対応のホイールとなっております。

軽量・高精度ホイールを生みだす技術

  1. ECODディスク
    ECODとは、EcologicalDiskの略称であり、地球環境に優しい製造で社会貢献できる技術を意味します。円筒状にした鋼板を冷間揺動鍛造することで、材料歩留まりを向上させ、従来品と同強度をもちながら、薄肉・軽量化を実現したものです。
    ※ECODは全ての製品へ採用されている訳ではございません。
  2. コールドスピン
    ディスクを冷間回転塑性加工することにより余分な肉厚を削減させ不等厚とする製法。
    取付面より外周を薄くし、軽量化を図ると同時に形状の精度向上を図っています。
  3. 切削
    ディスク内面・取付面の平面精度の向上を図るため切削工程を加えています。
    ディスク取付面の平面度が向上することで、ナットの緩み防止、ブレーキジャダーの軽減等の乗り心地改善に寄与します。
  4. ショットピーニング加工
    小さな球状投射材(鉄球)をホイールに投射することにより、表面に圧縮側の残留応力を付与することで、疲労強度の向上を図る技術です。
軽量・高精度ホイールを生みだす技術

乗用車用汎用スチールホイールの商品識別について

乗用車用汎用スチールホイールの商品識別について

マルチピッチホイール「シュヴァルツMV」、「単穴ホイール」、「4WD用ホイール」の商品の識別は左図参照の上、サイズと刻印をご確認ください。

ホイール使用上のご注意

安全走行のポイント

大型車のハブボルト、ナット及び締め付けトルク等の日常点検と定期点検を確実に行い、脱輪事故を防止してください。
日常点検、定期点検(3ヶ月、12ヶ月)時には、リム、ディスク、サイドリングに亀裂や著しい腐食、磨耗、変形がないかを点検してください。亀裂や著しい腐食や変形したものは新しいものと交換してください。これら亀裂や変形したホイールは誤って使用されないように識別表示し、廃棄してください。
新品装着後やタイヤの位置交換後は、50~100km走行を目安に、指定トルクでナットの増し締めを行ってください。
過積載や片荷等は、タイヤ損傷の原因になったりタイヤの寿命を短くするばかりでなく、ホイールの故障の原因になりますので、このような使用は避けてください。
タイヤバーストやパンク、規定外空気圧にしたまま走行するとホイールやハブボルトに過大な力がかかり、変形や亀裂に至る可能性があるため、必ず点検するようにしてください。
急発進、急加速、急旋回および急制動はタイヤホイールを早く傷めるだけでなく、危険ですので避けてください。
走行中に異常な振動や音を感じたら、速やかに安全な場所に停車し、ナット、ハブボルトの緩みやホイールの変形、タイヤの状態を点検し、必要な措置をとってください。
道路の縁石等へ乗り上げや接触させたりすることは、タイヤのサイド部やホイールのフランジ部を傷つける恐れがあるので避けてください。
タイヤチェーンを使用する場合は、チェーン止め金具がホイールに当たり、リムフランジ等を傷つけることがありますので、取り付け時に注意してください。

手入れ、保管

ホイールに塩分や土が付着すると腐食しやすいので、海辺や雪路、悪路等を走行した後はよく水洗いした後、柔らかい布等で水滴を拭きとってください。特に融雪剤を使用している寒冷地は、こまめに水洗いすることをおすすめいたします。
洗車機の使用、高圧洗浄、スチーム洗浄の場合、ホイールに傷がついたり、変色したりすることがあるので、お手入れはなるべく手作業で行ってください。また粗い磨き砂の入った工業用洗剤や金タワシ、金ブラシ、不織布(台所用スポンジ)はホイールを傷つけることがありますので避けてください。
特にメッキホイールに、塩素系および苛性ソーダ系の洗剤、あるいはフッ素系のワックスを使用しますと、メッキ表面が変色したり、錆の原因になることがありますので、避けてください。
飾り穴周辺部を手で洗浄する場合は、飾り穴のコーナーで手を傷つける可能性がありますので、手袋を着装するようにしてください。
メッキホイールは、水洗い後、表面の水分を拭き取り、メッキ専用ワックスを使い、ワックス掛けをしていただくことをおすすめいたします。
車両ハブとの取り付け面や合わせ面、ナット座への追加塗装は、塗膜が厚くなってナットが緩む原因となりますので、絶対に行わないでください。
保管する時はきれいに洗浄し、乾燥後直射日光や湿気、油類等を避けてください。
冬季、融雪剤が散布された地域を走行した車両は、春先、冬タイヤから夏タイヤへ交換する際、車両ハブからホイールが外れにくいことがあり、特にISO方式のアルミホイールにこの傾向がみられます。これは融雪剤の影響によりハブはめ合い部が発錆し、ハブとアルミホイールが固着するからです。ハブが固着し、外れない場合はハブプーラーの使用をおすすめします。 ホイール取付時は、ハブ穴側面に錆びがないかを点検し、有る場合はサンドペーパー等を使用して清掃してください。 清掃後、ハブ穴側面にグリース等を薄く塗布し、防錆処置してください。
メッキホイール、塗装ホイール共に、ディスク、リムの表面、裏面の錆については保証の対象外となります。

その他の注意

変形や亀裂を生じたホイールの使用及び修理・加工は絶対に行わないでください。不適切な修理・加工はホイールに目に見えないひずみが発生したり、強度が低下して大変危険です。

お手入れと保管

ホイールの腐食をさけるために、海辺や雪路・泥路などを走行した後は、十分に水洗いし、柔らかい布で水分を完全に拭き取ってください。
洗車機での洗車はホイールを傷つけることがあります。お手入れは手作業での洗浄をおすすめします。
タイヤ・ホイールの保管は洗浄の後十分乾燥させ、直射日光・雨・水分・油類・高温多湿のところをさけて保管してください。
保管の際はタイヤの空気圧を使用時の1/2程度に下げてください。再度ご使用の際はタイヤの空気圧の補充・点検・バランス調整を行い、タイヤ・ホイールに異常がないことを確認してください。
光輝仕様(メッキ、スパッタリング)のホイールは「収れん火災」を起こす恐れがあります。周辺に可燃物は置かないでください。

その他の注意

組立式(2ピースまたは3ピース)ホイールの、リムとディスクの分解や組立ボルトを緩めたり増し締めしたりは絶対にしないでください。走行中にホイールが分解したり、急激な空気もれを起こす原因になります。
一般に自動車が走行しない場所での走行、レース・ラリー等の競技での酷使、及び違法改造車での使用は一般走行条件を超える過大な力が加わり、ホイールが故障する危険がありますので避けてください。

※尚、これらの注意を怠った場合補償の対象外とさせて頂きます。